病気の原因や症状、対策など、健康について配信します。
あまり知られていないことですが、リュウマチ患者の約6割には貧血の症状が起こることが分かっています。
程度の違いはありますし、貧血といっても炎症性貧血や骨髄性貧血、鉄欠乏性貧血などいろいろな種類があるので発症する理由も異なります。
炎症性貧血は、炎症が続くことで生成される炎症反応物質であるサイトカインが原因です。
サイトカインは赤血球の存続性を低下させたり、骨髄で作られる血液の量を減少させてしまいます。
リュウマチは慢性的に関節が炎症を起こしているため、サイトカインもたくさん作られることから炎症性貧血になりやすいと言われます。
骨髄性貧血は、リュウマチを薬物で治療していることで起こります。
リュウマチの薬には、骨髄の造血を阻害する働きがあるため、血液の量が減少して貧血が起こります。
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鉄欠乏性貧血は、名前の通り血液の生成に関わる鉄が不足することが原因です。
これはリュウマチに特化した貧血ではないものの、リュウマチの薬の副作用で潰瘍から出血が起こったり、鉄の吸収が阻害されることで起こると考えられます。
腎性貧血は、赤血球を生成するホルモンとなるエリスロポイエチンの分泌量が低下するために起こる貧血です。
分泌量が減るのは腎臓の機能が低下するからなのですが、リュウマチは臓器障害を引き起こすアミロイドーシスという合併症を引き起こします。
この合併症のせいで腎機能障害が起こることが、腎性貧血の原因と言われています。
このように、リュウマチは貧血の原因となる要素を持っているので、リュウマチになったら貧血にも注意しなくてはいけません。