病気の原因や症状、対策など、健康について配信します。
糖尿病はすぐに命に関わる病気ではありませんが、さまざまな合併症を発症するリスクが高い病気です。
その合併症の一つに腎症貧血という症状があるので、糖尿病の患者さんは血糖値のコントロールだけではなく貧血にも注意しなくてはいけません。
腎臓にはエリスロポエチンというホルモンを分泌する機能があります。
このエリスロポエチンは、簡単に言うと赤血球を生成するスイッチの役割をするホルモンで、これがきちんと分泌されないと赤血球が不足してしまいます。
糖尿病というのは血糖値のコントロールが利かなくなる病気なので、腎臓に大きな負担をかけてしまい機能が低下します。
腎臓の機能が低下すると、エリスロポエチンの分泌量が減少して赤血球が欠乏するため、腎症貧血が引き起こされてしまうのです。
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腎症貧血になると、疲れやすくなったり、常に体が重いだるいという状態が続くため日常生活に支障が出ます。
ただ、日常生活に支障が出るのはまだ何とかなりますが、そのまま腎臓の機能が低下すると腎不全が発症することもあります。
腎不全になると透析が必要となるので、血糖値のコントロール治療と併せて行う場合はさらに体に負担をかけてしまいます。
普通の貧血であれば鉄分を補給することで改善が見込めますが、糖尿病患者さんは腎臓機能の低下が貧血の原因なので、簡単には改善できません。
いずれにしても、放っておくと症状が悪化したり腎臓疾患が発症する恐れもあるので、糖尿病の患者さんは腎症貧血に十分注意して、貧血症状があればすぐに医師に相談しましょう。