病気の原因や症状、対策など、健康について配信します。
インフルエンザになると、筋肉痛の症状が出ることも多いです。
普通、筋肉痛は普段使わない筋肉を酷使したり、慣れない運動など体に負荷をかけることで筋肉が傷つき、その傷による炎症や刺激物質によって引き起こされます。
インフルエンザの場合は筋肉を使うことによって起こる筋肉痛と違い、ブロスタグランジンという物質が原因になります。
インフルエンザウイルスに感染して高熱などの症状が発症すると、免疫機能の働きによって、体はウイルスの侵入を脳に伝えるサイトカインという伝達物質を分泌します。
このサイトカインが生成される過程でブロスタグランジンも生成されます。
プロスタグランジンは筋肉の膜に刺激を与えるため、インフルエンザにかかると筋肉痛が発症するのです。
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こう見るとプロスタグランジンは悪者のイメージになりますが、ウイルスを排除するために血管を広げたり、熱を発生させてウイルスを撃退する大切な役割を持っています。
つまりプロスタグランジンによる筋肉痛は免疫機能によって起こる副作用なので、完治するのは熱が下がる時期ということになります。
プロスタグランジンと熱は密接な関係があり、ウイルスを撃退するために熱が出ることでも生成されますし、撃退するために熱が発生します。
極端に言えば、ウイルスが体内に存在している限りプロスタグランジンは生成されてしまうので、痛みはインフルエンザの症状が落ち着くまで続きます。
逆に熱が下がればインフルエンザ中であっても筋肉痛は治まると考えていいでしょう。
通常であれば3日から1週間ほどで熱は下がりますから、完治するまでは安静にして熱が上昇しないようにすることが一番の対処法です。