病気の原因や症状、対策など、健康について配信します。
大動脈瘤とは、病名から分かるように大動脈が何らかの要因で拡大し、瘤のような状態になってしまう病気です。
大動脈は胸部や腹部にある動脈で、これらの部位のいずれかに発症する病気です。
大動脈瘤の恐いところは、ほとんど自覚症状がないため大動脈が肥大化するまで気がつかないというところです。
普通に考えると、大動脈に瘤ができるのだからすぐに気がつきそうですが、大動脈瘤は一気に拡大するわけではありません。
毎日少しずつ大きくなっていくので、その途中経過では特徴的な症状が出ないのです。
少々違う例えになりますが、ニキビでも最初は本当に小さな発疹でニキビだと気が付きません。
しかし進行していくと、炎症によって赤くなって大きくなりますし、さらに悪化すると膿が溜まったりして痛みを伴うようになります。
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大動脈瘤も同じで、大動脈の径の拡大も少しずつ進行していくため、大きくなって瘤の状態にならないと分からないのです。
X線検査などで大動脈に瘤が出来ているのが分かるぐらい肥大化すると、人によっては症状が出ることがあります。
大動脈の瘤が周囲の器官を圧迫するので、その圧迫されている部位や瘤の状態によって症状は異なります。
例えば、気管が圧迫されると食べ物が飲み込みづらくなったり、呼吸がスムーズに行えなくなります。
声帯の神経が圧迫されると、声が出にくくなったりしゃがれたりします。
大動脈瘤が大きくなりすぎて破裂すると、強い痛みが発生しますし、胸部の大動脈が破裂すると呼吸困難が引き起こされます。
このように、症状が出た時には大動脈瘤はかなり進行しているので、少しでも変調を感じたらすぐに検査を受けましょう。