二歳の頃、私は肺炎にかかった。

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当時二歳にも関わらず鮮明に覚えている肺炎入院

二歳の頃、私は肺炎にかかった。


二歳の頃の記憶なんてアテにならんだろうと誰もが思うかもしれないが、私が覚えているいくつかの出来事を母に尋ねたところ「よく覚えてるね」と言われたので多分間違いないはずだ。


特にハッキリと覚えているのは面会時間が終わって私が入院していた幼児病棟から去っていく両親の背中と、ワンワン泣きながら見上げた薄いピンク色の天井。


両親によれば私の泣き声は想像以上に大きかったらしく、エレベーターで一回まで降りて尚私の泣き叫ぶ声が聞こえたとか。


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流石に当時の自分の心境までは覚えていないが、小さく手を振りながら病室を後にする両親の姿だけはかなりハッキリと記憶に焼き付いているから、多分「もう会えなくなる」とか「置いていかないで」とか、そんなことを思っていたんだろう。


そうでなければ、肺炎で高熱を出している二歳児が3フロア下の一回受付まで聞こえる程の泣き声なんて出せるはずもない(この辺りは流石に両親の誇張という気がしないでもないが)。


ちなみに肺炎の方は、一時は40℃まで体温が上がるもその後はかなり早くに回復したそうで、退院する時に看護師さんが10人ほど玄関まで見送りに来てくれていた事はよく覚えている。

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